海図の裏紙

我が身に降りかかってきたことをつらつら書きます。

伊豆諸島で転地療養した話④ 伊豆大島夕焼けサイクリング

前回までのあらすじはこちらから。

上りのさるびあ丸で伊豆大島へ移動した。

アクティビティ・夕焼けサイクリング

岡田港到着後、元町まで移動して宿に荷物を置き、自転車を借りてサンセットパームラインへ繰り出すことにした*1

 

大島一周道路のさらに海側を通る。信号も電線もない。

 

この日はよく晴れていて、伊豆半島の輪郭がはっきりと見えた。中央右寄りが大室山(なのでそのすぐ直下は伊豆高原)、その左に見えるいびつな形の山が矢筈山、左端は遠笠山である。

 

もうだいぶ日も低くなっていた。

 

 

島の一番北西にあたる野田浜に到着。ここで日没を待つことにした。

 

右手に見える乳が崎の頂上部分は、木々が北西の風に煽られ続けて育ったことがわかる。

冬場を中心に、遠州のからっ風が駿河湾の上空を通って伊豆大島を直撃することが多いことの表れである。伊豆大島伊豆半島と房総半島に守られる位置関係にあり、赤城おろし*2関東平野を通り抜け、北から伊豆大島に吹き付けることもあり、遠州のからっ風との収束線が日によって大きく変化する。その時期にWindy.comを見ると、それが非常に顕著にわかる。

 

 

一度は厚い雲に隠れてしまった夕日だったが…………

雲と山の稜線の間から再び顔を出し、日輪を紫に染めながら

天城連峰の南の裾野へと沈んでいった。一日を名残惜しく締めるかのようにも見えた。

 

アクセスが多少不便なこともあり、混雑知らずで広々と夕焼けを楽しむことができた。

帰りは空港下のトンネルから空港前を通りながら、大島一周道路から帰ってきた。信号がなかったこともあり、12kmを48分で走り抜けた。

 

リラックス・御神火温泉

かねてより耳にしていた御神火温泉。

www.town.oshima.tokyo.jp

洗面ブース、寝湯(ぬるい)、気泡浴、普通の湯舟(熱すぎない)、水風呂、サウナ、涼み場が全て整備されている。温泉にしては不思議な香りが印象的だった(おじいちゃんのにおいに酷似しており、懐かしい気持ちになった)。

神津島ほど集落から温泉が離れておらず、湯浴みを楽しむ子ども達の姿も見られた。
年齢関係なく、生活に温泉が根付いている暮らし、うらやましい*3。東京でも銭湯はあることにはあるが、子連れの姿はあまり見ないように思う。

 

本編⑤へ続く。

 

*1:当初は翌日の島内一周用に原付を借りるつもりが、レンタル屋のおばちゃんに「原付に乗り慣れていない人には貸すなって警察から釘を刺されてるもんで」と言われてしまい、やむなく電動自転車を借りた。しかし、その補助力は都内の各種バイクシェアの自転車と大して変わらず、脚部に痛みがあったことや、大島在住の友人のアドバイスも受けて、その電動自転車は翌朝に返却することになる。ただ、折角借りたなら日没を浜の湯で過ごすのはもったいないとも言われ、急遽予定を変更したのだった

*2:群馬県立前橋高等学校の校歌は、「赤城颪に送られて~」という歌い出しである。

*3:離島ゆえにプロパンガス使用が中心となること、御神火温泉の年間パスポートが最強だから、と島在住(当時)のサークル同期が言っていた